8.日蓮聖人の意図された、教団のシステムと目的
このことから、本門の戒壇につて、祖書に求めると、
「今経の受職潅頂(かんちよう)の人に於て二人あり、一には道(どう)、二には俗なり。道に於て復(また)二あり。一には正しき修学解了の受職、二には只信行の受職なり。俗に於ても又二あり。道に例して知んぬべし。比丘の信行は俗の修学に勝る。又比丘の信行は俗の終信に同じ。俗の修学解行は信行の比丘の始信に同ず。何を以ての故に、比丘能く悪を忍べばなり。又比丘出家の時分受職を得。俗は能く悪を忍ぶの義ありと雖も受職の義なし。故に修学解了受職の比丘は仏位に同じ、是即ち如来の使者なればなり」 (得受職人功徳法門鈔)
このように、日蓮教団に於いても、電化社会と同じ役配が予想されていました。
1,弟子・お題目の霊気(人類の絶対価値)・法則の研究・システム化・霊流・「内に智慧の弟子ありて仏法の深義を悟り」
2,檀那・霊気を霊流化し、霊光・霊力となって救済活動する。「外に清淨の檀越あって仏法久住す」
3,大衆・霊光・霊力を享受し、「資生産業 皆順正法」して、明るい生活を営み、社会は安定化して立正安国の実現を見ます。
最早(もはや)葬式仏教は、商業に侵掠されており、宗教の真面目(しんめんもく)を再起動する時かと思われます。
日蓮が弟子檀那の仕事(仏願仏業)を、もう少し検証しますと、
イ、道・修学解了の比丘 ・教団の役員・首脳陣は・司令塔の役目を果たし
ロ、道・ 信行の比丘・住職等教師は布教の尖兵として・教団の手足となって働きます
ハ、俗・修学解行の檀徒・全国寺院組織の役員幹部としての役割を果たし
ニ、俗・ 信行の信徒・清浄の徒として生きます
組織には2.6.2(パレート)の法則があるようです。
国民成人の2割(各界の指導層)が、日蓮仏教に目覚めて生命活動(本化菩薩集団)をすれば、6割がその光明と動力に靡(なび)いて、社会は健全に廻り、他の2割も余慶の功徳に預かります。