4) 四徳波羅蜜多
『釈迦牟尼仏を毘盧遮那遍一切処と名づけたてまつる。その仏の住処を常寂光と名づく。常波羅蜜に摂成せられたるところ、我波羅蜜に安立せられたるところ、浄波羅蜜の有相を滅せるところ、楽波羅蜜の身心の相に住せざるところ。』
(仏説観普賢菩薩行法経)
と、仏の世界を四徳波羅蜜多の成就した処と言います。私達は葬儀の時に「四徳波羅蜜現在前して、三身円満の大果を成ぜんことを」と廻向しています。これは生前にこそ僧俗で意識的に取り組むべきことですが、人類史を眺めると、図らずもこの線で発展して来ています。
常波羅蜜・常住不滅の生命
楽波羅蜜・無苦安楽の生活
我波羅蜜・自主自由の立場
浄波羅蜜・清浄平安の楽土
を、皆が希求して生きているからです。車社会も電化生活も飛躍的に進化して、楽波羅蜜は長足の進化を遂げています。
しかし、我・浄の波羅蜜は遅れていて社会は暗澹としています。これには別次元の、光明や動力源が必要なのです。人心の明るさ、自利・利他の行動力が、最も大事です。しかも令和の今、緊急事態ではないでしょうか。
(三大秘法稟承事)に於ける、
「この法門は義理を案じて義を詳らかにせよ」
と言う日蓮聖人の御教示に従い、三大秘密の法とよく似たシステムと思われる、電気文化に依る電化生活・電化®社会と比較してみました。